マイクロ法人の業務効率化で持続可能な運営を実現!

当相談所は令和5年度(2023年度)熊本県障害福祉分野のICT導入モデル事業補助金を活用した業務効率化を行いましたので、その実績をこのサイトで共有させていただきます。

マイクロ法人やひとり相談支援事業所の方のお役に立てるなら幸いです。


業務効率化のステップ

①導入前の検討状況


サイボウズのkintoneでシステム内製化は余裕がなく、リクルートのノウビーでは添付ファイルの保存が実現不可能。

支援記録システムに計画相談単独の事業所で毎月15,000円は支払えない。

WindowsとMacでシステム構築を検討した際、音声入力の認識率がMacの方が精度が高かった。

既に導入していたWindwosのOCRソフトの精度が低かった。

Adobe Acrobatの電子署名を利用するため、タブレット端末としてSurfaceとiPadを検討し、充電のしやすさからiPadを採用。

Acrobat・Dropbox・Evernoteなどは既に契約済みで運用していた。

これまで通りのOffice製品+Evernote+Dropboxでの運用をさらに効率化できる方法を検討した。

②導入内容(詳細)

iPadとの親和性を考え、PCはMacBookProを採用。

A3スキャナは高額だが、校則での読み込みが苦手なので、スキャナはScanSnapのSV600を採用。

出先での書類訂正を考慮して車をモバイルオフィス化した際に活用するモバイルプリンタとしてCanon製を採用。

③導入における問題点の洗い出し・それに伴う改善など

電子機器の電源確保⇒車内では12Vインバーター、停車時は蓄電池+太陽光パネルの活用⇒災害時にも有効活用可能に。

音声入力の精度向上⇒骨伝導ヘッドセットShokzとペアリングして、外部ノイズを低減して実現。

引き継いだ資料や看護サマリー等のデジタル化⇒スキャニングしたデータをPDF化し、AcrobatのOCR機能でデータ化。

④その他

既に運用していたシステムは日々の記録をEvernoteに入力&PDFも貼り付けて検索可能に。

デジタル化した書類は全てDropboxに保存してリワインド機能で誤って上書きしたファイルも復活可能に。

外出先の車内でデータにアクセスできるようポケットWi-Fiとして楽天モバイルを契約。

導入後の評価

iPadのAcrobatアプリで電子署名を付与しているイメージ

【メリット】

  • Apple製品で統一したため、フォントが見やすく、視認性が向上したので誤字脱字が減った。
  • 誤って削除したデータをさかのぼって復活できるのがよい。
  • 計画書の訂正で一旦事務所に戻ることなく、ネットプリントやモバイルプリンタで印刷して提出できるの
    で、移動にかかる時間と燃料費の大幅削減につながる。
  • 電子署名ができるようになったので紙媒体の書類紛失を防止できる。
  • 調査時や聞き取り時にMacで入力すれば、そのまま計画書が作成できる。

【デメリット】

  • 通信環境が悪い場合はレポート用紙に記録し、後にデジタル化している。
  • iPadの手書き入力機能が聞き取りにはまだ速度的に追いつかない。
  • 音声入力は不特定多数の人がいる場所では利用できない。
  • 複数のアプリを使っているため、ICTリテラシーが必要。
  • リスク分散でローカルPCにクラウドデータをバックアップする必要がある。


【今後の課題・その他】

  • クラウドに依存しているので、各企業が撤退するリスクが残っている。
  • 運用方法をシンプルにできれば汎用性が出てくる。
  • 蓄電池や太陽光パネルとの連携、モバイルオフィスはBCPとしての可能性が広がる。
  • 災害時の通信機能として固定回線をスターリングにすることも検討したい。

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